第11回リチーネコンチェルト   奥村浩樹テノールリサイタル

今日は熊蜂に誘われて

 ぼたんを見に、七国山にあるぼたん園にいった。

 香る風の行方に黄昏れながら、ベンチで本を開いた。

 熊蜂は、ナポリの港で奏でられる

 マンドリーノのトレモロの様に

 羽根を震わせ飛んでいた。

 宙にとまったり、UFOのようにサッとパッと

 瞬間を自由自在に移動していた。

 芋虫が「ここを読めッ」とばかりに

 本の上を横切っていった。

  

  〜いい音楽を聴けば

   理屈はわからないが嬉しくなり

   元気になり生き生きする。

   時にうっとりとし涙ぐみさえする。

   それは人間がそう作られているからだ。

     『武者小路実篤著 人生論 愛について』より

『第11回リチーネコンチェルト

 奥村浩樹テノールリサイタル』を

 六月十三日(土曜日)開演 十九時より 

 ミューザ川崎音楽工房 市民交流室にて開催します。

 お時間が許せば是非お越し下さいませ。